安倍元首相の国葬では「国費」で行われる、という報道がありますが、一方で「税金で行われるのはどうも...」という反対の意見も出てますね。
国費とは税金のことなのか、国費と税金とはどういった関係かを調べてみると、どうもイコールではないようです。
関連
・国葬令の失効理由は何?廃止となった経緯を調べてみた
・安倍元首相の国葬の喪主や宗派、香典の金額について調べてみた
国費と税金の関係
国費とは、国が支出する経費で国庫から出る費用のことを指します。
国が支出する経費は、個人や会社、何らかの組織とかではなく国自体がお金をはらんだよね、と分かりますが「国庫から出る費用」ということで、つまり税金か、と言えば、税金も含まれる、ということになりそうですね。
詳しく調べてみると、財務省のページ「国庫制度の概要」で解説されてますが、まず国庫には以下が含まれるようです。
- 現金(国庫金)
- 有価証券
- 不動産
- 物品 などなど
この中に現金(国庫金)がありますが、この現金部分(国庫金)に関連する主な分野の流れとして、以下が挙げられています。
- 租税(税金)関係
- 国債、国の借入金関係
- 国庫短期証券関係
- 地方公共団体関係
- 公共事業関係
- 年金、保険関係
- 外国為替資金関係
- 財政投融資関係
こうしてみると、国費とは、国庫から出る費用のことで、国庫の中には国庫金(現金)があり、その国庫金の1つとして税金がある、つまり国費と税金との関係は、国費の中に税金も含まれる(けどそれ以外も沢山ある)ということになりますね。
日本銀行による国庫金の説明
ちなみに日本銀行のサイトでは現金である「国庫金」は以下のように説明されてます。
- 国庫金は、税金や年金といった国と個人や企業との間でやり取りをするお金のこと
- 国庫金の受入れには税金や保険料、支払いには年金や公共事業費などがある
- 納税の際に金銭に代わって納める証券、選挙の際に供託する証券などなど、国が国民から受入れた有価証券の受払いや保管も行っている
安倍元総理の国葬の費用は国費で賄う、と報道されてますが、つまりはこうしたことを含む国庫からその費用を出す、ということで、その中には税金も含まれるけど全て税金ということではない、と言えそうです。
国費と一般会計
また国費とは国の一般会計歳入(歳入とは国や地方自治体の年間収入)と説明しているところもあるようで、では国の一般会計の歳入はどうなっているかを調べてみると、歳出(国の支出)含めてその内訳は「国税庁の税の学習コーナー」で分かりやすく説明がされてます。
令和4年(2022年では)以下のようになってますね。
国の一般会計 歳入額(収入想定):約107兆5,964億円。

国の一般会計 歳出額(支出想定):約107兆5,964億円。

出ていくお金(歳出)も入ってくるお金(歳入)も、どちらも年度当初の予算なので同じ金額になってますが、改めて見ると107兆円と、感覚が全く追いつかないぐらいの凄い額。
桁が凄すぎてなんですが、こうした中に一般予備費が4000億円(読売新聞2022年5月17日)が含まれ、安倍元総理の国葬の費用もその中から出すか詳細を検討しているようですね。
関連
・国葬令の失効理由は何?廃止となった経緯を調べてみた
・安倍元首相の国葬の喪主や宗派、香典の金額について調べてみた
コメント