【画像】北朝鮮の重大実験とは何?衛星発射場の巨大コンテナの謎




北朝鮮が2019年12月7日に「非常に重大な実験」を行ったと発表したようです。内容は明らかになってない、ということですが、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジン燃焼実験などの可能性があるのだとか。

「またか」といったレベルではすまない、今後の東アジア、世界情勢に大きな影響を与えそうな内容に見えますが、果たしてこの「非常に重大な実験」とは何か。

直前に衛星発射場に現れた巨大コンテナの画像やこの衛星発射場とはどういったものか、また、緊張走る米国との関係やその後の見通しなどを見て行きましょう。

重大事件とは何か

NHKの「北朝鮮国防科学院「非常に重大な実験」 ミサイル関連実験か」などの報道によれば、この実験の成功により、北朝鮮から見て「戦略的地位をもう一度変化させる上で重要な作用をするだろう」ともいわれ、実験が行われた場所が衛星発射場ということからミサイル用のエンジンの実験ではないか、とも考えられてます。

また同じくNHKの「北朝鮮ミサイル発射場 “ICBM再開に向けた動きの可能性」を見れば、この実験施設の衛星写真より、それまでなかった大型の貨物コンテナのようなものが運び込まれていたのが分かった、とあり、それにより「ICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射の再開に向けた動きがあるのでは、との推測がされてます。

この「衛星写真より大型の貨物コンテナが運ばれたようだ」というのが以下画像

衛星発射場の衛星画像:大型のコンテナが映っている
引用元:CNN

2019年12月7日のCNNのニュースからになりますが、画像中央の水色がかった白っぽい大きなものに対して「10m shipping container」(10mと輸送コンテナ)と書かれてます。

それまでこうした大型のコンテナがなかったものが突如として現れた、という変化があり、そして実験が行われた、ということから、エンジンテストの再開なのでは、と考えられてます

米国との関係で考えると

東亜日報12月5日の記事からすると、北朝鮮では労働党中央委員会の全員会議を12月下旬に行う予定があり、米国とは12月下旬までに米朝実務協議が開かれなかった場合「強力な対米、対韓非難に続き挑発に出る可能性」が出るともいわれます

東亜日報の記事の前、12月3日には、北朝鮮外務省リ・テソン外務次官が「クリスマスプレゼントに何を選ぶかは、全面的に米国の決心にかかっている」といった談話も発表されており、やはり12月下旬、さらには多分「労働党中央委員会の全員会議」が開かれる前までにどうするか決めよ、さもないと挑発行動に出る、ということを示唆しているようです。

北朝鮮では年明け1月8日が最高指導者・金正恩の誕生日

このあたりに焦点を絞り、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する準備として、今回の重大実験(エンジンテスト)を行ったのでは、とも考えられそうです。

北朝鮮のICBM

北朝鮮の弾道ミサイルの発射実験は、国際安保理決議により短距離も含めてすべて禁止されているといった状況。

そうした中でも、そんな決議はお構いなしとばかりに、短距離ミサイルとかはバンバン飛ばし、日本から見れば危険この上ないという状況にも関わらず、米朝関係を考えてのことなのか、アメリカに届かなければそれで良い、という感じでトランプ大統領も8月には「短距離ミサイルは制限していない」などの発言があったようです。

北朝鮮もアメリカも国連加盟国であることから、国連の安保理決議が当然優先されるべきところ、米朝合意に含まれてないので制限してない、と、なにやら他人事。

ただそうした中でも、TBSのニュースを見れば、12月3日には米トランプ大統領は金正恩氏を「ロケットマン」と2年程ぶりに発言し、さらに「北朝鮮に対して必要であれば軍事力を行使する」とも言っているようです。

当然北朝鮮としては反発するところですが、こうした状況を受けて年明けのICBMミサイル発射実験の準備が始まった、というところになるかもしれません。

衛星発射場の位置や場所

今回の「重大実験」が行われた衛星発射場とは「西海衛星発射場」のこと。

北朝鮮の東倉里(トンチャンニ)という所にあり、地図で見れば以下のように中国との国境近くです。

Wikiによれば、この西海衛星発射場には、

  • 移動可能な発射台2台
  • 高さ10階相当の支持台
  • エンジン燃焼試験棟
  • 地上管制所

などがあると言われます。

西海衛星発射場から発射される長距離弾道ミサイル(2012年)
引用元:北海道新聞
西海衛星発射場(wikiより)

地図でも見たように、この西海衛星発射場は中国との国境近くであり、仮にこの発射場を空から攻撃するとしても、中国の防空識別圏に接近する、ということもあって偶発的な混乱拡大の危険性もあり、また海側は水深が浅いということから、海上からの接近も難しい、といった場所。

仮にこの発射場からICBMが発射され、それが日本やアメリカに向けての場合、北朝鮮の上空を通過する間にミサイルの高度が上がり、撃ち落されるリスクも低くなる、とも言われます。

12月8日のCNNの報道では、北朝鮮の金星(キムソン)国連大使により、「米国との交渉のテーブルから非核化は消えている」「我々は今、米国と長々と交渉する必要などない」(12月7日)とする声明も出されているようです。

つまり、交渉などしなくてもミサイル開発の力をつけ、その力によって交渉などせずとも自ら道を切り開いていける、国連決議など、この力によって自らコントロールできる、といった自信の表れともなるのでしょうか。

今回の重大な実験はその序章であり、今後新たな局面に入りそうな予感です。

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