大阪市ヘイト抑止条例の判決理由とポイント!合憲違憲と世間の声




大阪地裁で争われていたヘイトスピーチ抑止条例ですが、合憲という判決が出たようですね(あくまで地裁の話で今後控訴されると思いますが)

どういったポイントで争われて、どうして合憲という判断になったのか、またそれに対する世間の声はどんな感じなのか調べてみました!

争点は表現の自由?

今回の裁判は、大阪市の抑止条例はヘイトスピーチをした団体や個人名の公表を定めているようで、団体名や個人の氏名を公表することが表現の自由を侵害し違憲である、ということから、当時市長だった大阪府の吉村洋文知事に公金支出計約115万円を返還するよう求めていた訴訟について争われていた、ということのようです。

つまり、ヘイトスピーチをした、ということで、その団体や個人名を公表することに対して、表現の自由を侵害しており違憲ではないか、というのが訴訟のポイントになるでしょうか。

これに対して1月17に大阪地裁が訴えを退けて合憲判断した、というのが今回の判決。(あくまでまだ地裁レベルです)

実際大阪市のHPにあるヘイトスピーチのページを見ると、なぜこの条例でヘイトスピーチをした団体や個人名を公表するのか、といった理由が記載されてますが、その記載はその第5条の(拡散防止の措置及び認識等の公表)になるでしょうか。

第5条

市長は、次に掲げる表現活動がヘイトスピーチに該当すると認めるときは、事案の内容に 即して当該表現活動に係る表現の内容の拡散を防止するために必要な措置をとるとともに、当該表現活動がヘイトスピーチに該当する旨、表現の内容の概要及びその拡散を防止するためにとった措置並びに当該表現活動を行ったものの氏名又は名称を公表するものとする。

ただし、 当該表現活動を行ったものの氏名又は名称については、これを公表することにより第1条の目 的を阻害すると認められるとき、当該表現活動を行ったものの所在が判明しないときその他特 別の理由があると認めるときは、公表しないことができる。

引用元:大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例

これによれば、ヘイトスピーチに該当すると認められれば、拡散を防止のために氏名や名称を公表する、となってます。

今回の訴訟では、ここが表現の自由に対して違憲なのではないか、ということで裁判になったようですね。

名前の公表については、実際この条例にもとづき、2019年12月に大阪市HP上で、ヘイトスピーチと認定した街宣活動をしたということから、その人物二人の氏名を公表した、とのこと。

自治体が条例に基づいて、このようにヘイト行為をした人物の指名を公表するのは全国初のことだったようです。

裁判所の判断

そこで今回の裁判ですが、裁判所の判決理由の詳細は分かりませんが、ヘイトスピーチに対する氏名の公表は合憲である、と判断したということは、

表現の自由は勿論あるが、その中でもヘイトスピーチはダメ(公共の福祉に反する)とうことから制限されるべきで、そうした抑止のために氏名を公表するのは表現の自由に当たらない、

ということになるでしょう。

訴訟を起こした側(原告側)の主張としては、

  • ヘイトスピーチの定義があいまい
    • そもそも条例に定めるヘイトスピーチの定義(つまりヘイトスピーチの判断基準)について、あいまい、恣意的な解釈(論理的な解釈ではなく、個人などが自分勝手にする解釈)の恐れがある
  • 公権力による表現の自由の制約
    • 氏名を公表するといった行為は、公権力が差別主義者と評価するに等しく、(権力の恐れにより)表現の自由が制約される

として、実名公表はプライバシーを侵害する恐れがある、ということを主張していたようです。

訴えられた大阪市側では、公権力による抑え込みではなく市民の知る権利(情報提供)にあたり、公共の福祉により必要で合理的、との反論をしたようですね。

表現の自由と言えば何でもいいものではなく、表現の自由を逸脱するものに対してその抑止をするためには氏名の公表もOK、とする判断になると思います。

世間の反応

ヘイトスピーチがらみになると、やはり異論反論出てきますね。

今回の判決は当然、という人もいれば、いやそれは...と感じる人もいるでしょう。ということで世間の反応も少し見てみると...

納得できる派

納得できる派の意見としては、表現の自由を盾にして、言いたい放題が許されるのか、という感じのようですね。

納得できない派

納得できない派、というか合憲の判断に対して「いやそれはちょっと違うんじゃないか...」、といった意見も見てみましたが、合憲派に対しては少し少ないか、という感じです。

今回の判決に対して納得できない、というか、ヘイトスピーチは日本や日本人に対してはどうなっているの?というところにポイントがありそうです。

今回のまとめ

大阪地裁の判断では、大阪市のヘイトスピーチ抑止条例にある「ヘイトスピーチと認定されたものの氏名や団体名の公表」は合憲である、とされました。

もちろんこれはまだ地裁の話で、今回裁判の原告代理人(徳永信一弁護士)は、判決内容を遺憾だとして、控訴する意向を示しているようです。

なにかやらかしてしまった、という団体や個人は、その内容に応じて処罰があるのが普通ですが、今回はヘイトスピーチといった、その時の状況、前後の流れ、言葉の表現1つで受け取り方もかわる、結構センシティブな領域の話にもなると思いますので、慎重に判断していってほしいですね。

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