大谷の肘の手術いつ決まる?投手打者のメジャー復帰時期や成功・失敗その影響

引用元:https://news.yahoo.co.jp/

メジャーで活躍する大谷選手。靭帯を修復するPRP注射での治療で9月2日に復帰登板、ホームランも日本人シーズン1年目の記録を塗り替えた、というその矢先に新たな右肘靱帯の損傷が見つかり、この先どうなるかに注目が集まります。

来期以降も打者として、ピッチャーとして活躍するには、手術(トミージョン手術)は不可避。手術も若い年齢であるほど成功率が高い、トレーニング次第では、より速い球を投げることもできる、と言われる中で、球団、大谷選手はどのような選択をするのか。

シーズン中は打者として最後までプレーしたい、シーズン終了後に帰国して日ハムチームドクターにセカンドオピニオンを求めるなどの報道もある中、ここでは手術はいつになるのか、その決断に至るまでの過程や、手術後、2019年、2020年、打者として投手として復活はいつになるのか、成功例、失敗例を含めて見て行きましょう。

大谷の意思とエンゼルスの意向

大谷の考え方

ここまで大谷選手は一貫として「失敗したら失敗したでいい。人と違う事をする、違う道を歩く」にこだわってきた。

日本でも日ハムに入団する時、「高卒で即渡米」を夢をいだいていた。「誰も歩いていない道を歩いてみたかった」。その真意は「高卒即渡米して、マイナーから始まってメジャーに上がる、どんな選手になれるのかその育成システムに興味があった」といった当時の思い。

そんな中、日ハムからの「二刀流」の提案。そもそもが二刀流自体の考えを持っていなかった当時、これは面白い、誰も歩いてない道だ、とグサッと来たのでしょう、その道を突き進む。

自分が決めたことなのだから、失敗しても良い。その育成法も今後に活かされるなら無駄にはならない。

そしてメジャー、エンゼルスへ。

メジャーに入る時に、インタビューでは、(プロに入ってきたとき同様に)一種の憧れみたいなものもある、やるからには高いレベルでやってみたい、自分が一番目指してきたところでやってみたい、そう思うから行くんじゃないか、とその思いを語ってます(週刊現代インタビュー

ここでは二刀流という意識というより、それ以前にある「何か人と違うことを成し遂げたい、そういった道を歩きたい、メジャーとはそういう場所」という事が伝わって来そうです。

インタビューでは「日本ハムに入団を決めた時もそうだったように、二刀流は球団からピッチャーとバッターでやって欲しいと言われなければきない。そういう風に言ってもらえるような結果を残し、可能性を見せていく必要がある」と語っており、結果を出し、その中で憧れであり目指した場所メジャーで活躍したい、という思いが見えますね。

ただ、2018年9月17日の報道によれば、セカンドピニオンとして大谷選手の古巣・日ハムのチームドクターである土屋正光名誉院長(同愛記念病院)にセカンドオピニオン求めたい、となっています。

エンゼルスの意向

大谷翔平が所属するエンゼルスとしては、どれだけしっかり活躍してくれるか、それが投手でも打撃でも、チームに貢献できる最善の選択をしたい、というところでしょう。

メジャーレギュラーシーズンのここまでの成績を見てみれば、

  • 投手:防御率3.31、10試合で4勝2敗、奪三振63
  • 打撃:.294、本塁打19本、出塁率.375 長打率.595

8月27日のニュースから見れば、

  • 投手として離脱中の現在は打者としてチームに貢献。今季の新人王候補にも挙げられる
  • MLB定番の評価基準で採点すれば、いずれの部門も別格と呼べる
  • 打撃はメジャーのパワーヒッターの中でもトップクラス。大谷のスイングは2度もMVPに輝いたフランク・トーマスに近い

など、ライバル球団のスカウトも分析。

投手では、CBSの特集からすると「エースのようだ」と評価されてます。

球団としては、打撃への期待、そして投手としての期待、それを最大限に生かすにはどうするか。今後の球団との話し合いの中で、打撃でも、また投手でも活躍を期待している、という話になれば、大谷がメジャーに行く時に語った「二刀流は球団から言われなければきない。結果を残し、可能性を見せていく必要がある」という言葉通り、球団からの提案に応じる形となるでしょう。

投手として活躍、という点では9月6日あたりにいろいろなニュースで報じられたように(毎日新聞:大リーグ大谷、肘に新損傷 手術なら投手復帰に1年以上など)右肘靱帯に新たな損傷が見つかり、肘の靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)を勧められている(手術は不可避)。

ゼネラルマネジャー(ビリー・エプラー)からは、「本人の意思を尊重したい」と今後の方針について語られている、というところ。

2018年9月17日現在では、球団の意向は「最終的には選手の判断に任せる」となっています。

今後の方針

これらか見る今後の方針は、

  • 来期以降、投手としても打者としても活躍することを前提
  • 投手としても打者としても今後活躍するには手術(トミー・ジョン手術)を受ける
  • 大谷としては、他の人とは違う道を進む、というところで、スーパー2も視野に入れたい
  • 最終判断は、日ハムチームドクターの協議して決める
    (シーズン終了後。10月前半の可能性大)

ちなみにスーパー2とは、現在契約上、年俸調停権が3年間ないが、メジャー登録期間から2年でその権利を得ること。詳しくは以下の記事参照。(ここに出て来るサービスタイムが重要)
大谷メジャー2年目の年俸は?スーパー2契約の条件や仕組みと年俸調停権

こうなれば、後は手術はいつ受けるか、その後の流れ、シーズン復帰はどうなるか、ということになりますね。

手術の時期とその後の流れ

【MLB】靭帯再負傷の大谷、最高のシナリオ(医師の証言からプラン示す)(@niftyニュース)から見てみれば、大きなポイントは以下2つ。

  • トミー・ジョン手術を受けた投手が復帰するまでには、12~14か月を要する
  • トミー・ジョン手術を受けたのち、試合でボールを投げることがないDHなら、6か月程度での復帰が可能

こうなると、2019年のレギュラーシーズン(2019年4月開幕)に間に合う日程を考えれば、2018年10月にトミー・ジョン手術を受ける可能性が非常に高い。

大谷選手は今季中は打者として最後までプレーしたい、といった意向であり、球団も選手の意見を尊重する、というところ。仮に球団との話し合いや手術のための準備期間(シーズン終了後帰国して、日ハムチームドクターと協議して決定)などを考えて、実際の手術を10月半ばと想定。そうなると以下のようなスケジュール感になりそうです。

大谷選手がDHとして2019年のレギュラーシーズンを迎えるには、10月中の手術は必須で、手術後のリハビリと調整が順調に進めば、2019年4月になんとか間に合う。

こうなれば4月の中頃からDHとしてシーズンを通して活躍でき、スーパー2など権利獲得に重要なサービスタイム(1軍選手としての登録期間みたいなもの)の獲得もできる。

投手としての活躍は2019年のレギュラーシーズンには間に合わず、DHとして活躍しながら投手としてのリハビリ・調整を並行して進める形。

投手では、実際には2020年のシーズンから、となることから、2020年の4月の開幕までは2018年10月から数えれば18か月ほどあることになり、「通常トミー・ジョン手術を受けた投手が復帰するまでには、12~14か月を要する」という事から考えれば、術後の準備期間としては十分。

ということから、投手としても(打者としても)2020年の2月、3月のキャンプ、オープン戦も普通に参加でき、レギュラーシーズンを迎えられる、という日程間になりそうです。

成功例:ダルビッシュ有、桑田真澄の場合

参考までに、過去ドミージョン手術を受けて復活しているダルビッシュ有(レンジャーズ時代)、桑田真澄選手(元巨人)の場合はどうだったか、見ておきましょう。

ダルビッシュ有の場合

ダルビッシュ有選手の場合、レンジャーズ時代にトミージョン手術を受けてます。

  • 2015年3月5日:スプリングトレーニングで右上腕三頭筋の張りを訴える
  • 2015年3月6日:MRI検査で右肘内側側副靱帯の損傷が判明
  • 2015年3月13日:トミー・ジョン手術を受けることを発表
  • 2015年3月17日:手術を受ける(ジェームズ・アンドリュースの執刀)
  • 2016年5月28日:パイレーツ戦でMLB復帰登板を果たす

右肘内側側副靱帯の損傷が判明したその日から11日後にはトミージョン手術、そしてそこから約1年と2か月後(14か月後)に復帰。

この年の成績は、レギュラーシーズンでは17試合に先発登板し、7勝5敗、防御率3.41。

桑田真澄の場合

桑田真澄選手の場合、まだ当時トミージョン手術は一般的ではなかった時代。それでも思い切って渡米して手術を受けた例。

  • 1995年5月24日:フライ捕球(ダイビングキャッチ)の際に右肘を強打し、側副靭帯断裂。
  • 1995年10月6日:手術のためにロサンゼルスへ
    (ドジャースのチームドクターでもあるF・ジョーブ博士の元へ)
  • 1995年10月10日:トミージョン手術を受ける
  • 1996年2月7日:ジョーブ博士から軽いキャッチボールの許可がおりる
    (手術後約4か月目)
  • 1997年4月6日:マウンドに復帰

1997年4月のカムバックの際、マウンドにひざまずきながら右肘をプレートにつけ頭を下げてかがみこむシーンは有名になりました。

桑田真澄選手の場合、1995年の10月に手術を受け、翌年はお休み、2年後の1997年4月から投手として復帰、ということで、大谷選手の場合も投手としては同じような形になるのでしょう。

メジャーに見る失敗例

最後に大谷選手が受けるトミージョン手術で成功すれば良いですが、失敗、というのも可能性としてはあり得ます。

この手術では10~15%くらい失敗する可能性もあり、日刊ゲンダイの記事「ダルの執刀医もこれだけある 」の記事を見れば、以下のような事例が報告されてます。

  • 大塚晶則選手の例
    • レンジャーズ在籍中、2008年1月にトミージョン手術を受けたが、投球練習再開後にヒジに痛みが出て復帰できず再度手術。
    • 結局成功せずに再び米国のマウンドに立つことはなかった。
  • クリス・メドレンの例
    • ブレーブス在籍中ヒジを痛めてトミージョン手術を受ける。2011年9月に復帰。
    • 2013年15勝したものの、2014年春のキャンプで再度ヒジの腱を断裂。2度目の手術。
    • その後、ブレーブス退団、ロイヤルズ契約したが、復帰のめどは立っていない。
  • ライアン・マドソンの例
    • 2012年にレッズに移籍直後の春のキャンプでヒジの靱帯を断裂してトミージョン手術
    • 手術後、痛みの再発や手術の後遺症などでマウンドに復帰できない状態が続く
  • ダニエル・ハドソンの例
    • 2012年7月にヒジを痛めトミージョン手術を受ける
    • 2013年6月にマイナーで復帰した際に再度ヒジ靱帯を断裂し、再び手術
    • 15カ月を経てメジャーに復帰したがメッタ打ちとなり、結果メジャー復帰のメドは立たない

これらの例に見られるように、手術がそもそも成功せずそのまま復帰できないケース、また、手術が成功して復帰したとしても、再び手術が必要となる場合もありますね。

「若い年齢であるほど成功率が高い」と言われつつも、まずは手術の成功。その後復帰した後も、検査をしっかり行いながら再手術とならない措置が極めて重要、ということになりそうです。

この記事のまとめ

  • 大谷選手は、あこがれのメジャーで活躍したい、人とは異なる道を歩みたい、という思いが強い。
  • 球団は選手の気持ちを尊重する、と言いつつも、打者としても投手としても活躍してほしい、と思うはず。
  • 両者の思いから、トミージョン手術を行うことは不可避で、2019年のレギュラーシーズン4月の開幕に焦点を当てれば、10月中には手術が必要。
  • 実際にはシーズン終了後に帰国して、ニチハチームドクターにセカンドオピニオンを得て決定
  • 2019年4月からはDHで活躍する想定。投手としては2019年はお休み。
  • 投手は2020年から復帰想定。
  • トミージョン手術は、失敗例も勿論あり、1度成功したとしても、2度目の手術とならないよう、慎重にチェックをしながら進める、というのが極めて重要

9月か10月には大谷の手術のニュースが流れ、その後のリハビリと調整、2019年のレギュラーシーズンのいつ、どういった形で復帰するのかに注目が集まるでしょう。

いずれにしてもまずは手術の決断と実際の手術、成功です。

その後再びヒジが悪化しないよう、しっかり検査をしながらまずは(DH)打者として2019年の活躍を期待したいですね。

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