1歳から5歳(6歳未満)の幼児の肥満度を見るには、国立保健医療科学院の資料から以下の2つの方法があります。
- 1)性別の身長体重曲線から係数を求め肥満度を計算する方法
- 2)カウプ指数(BMI)とBMIパーセンタイル値を使って肥満度を評価する方法
ここでは1)の「性別の身長体重曲線を使用した肥満度」の自動計算やその計算式、基準値(肥満度の判定)や、その判定に対する考えを紹介しています。
- 18歳以上の肥満度の自動計算はこちら
- 6歳~17歳の肥満度の自動計算はこちら
- 1歳~5歳の肥満度の自動計算はこちら
- 身長体重曲線による肥満度の自動計算(この記事)
- カウプ指数とBMIパーセンタイル値による肥満度の自動計算
自動計算(身長体重曲線より)
男の子か女の子かを選択し、身長と体重を入力してみてください。
その下に身長に対する標準体重や肥満度が表示されます。
- 対象の年齢:1歳から5歳(6歳未満)の幼児
- 対象の身長:70cm~120cmの範囲
※)小数点第三位で四捨五入しているため、若干の誤差が表示されます
肥満度の判定 | 標準体重 | 標準体重との差 | 肥満度 |
— | — | — | — |
肥満度 | (身長別) 肥満度に対する体重の範囲 |
やせすぎ (肥満度:-20%以下) | — |
やせ (肥満度:-15%以下) | — |
ふつう (肥満度:-15%超~15%未満) | — |
太りぎみ (肥満度:+15%以上) | — |
やや太りすぎ (肥満度:+20%以上) | — |
太りすぎ (肥満度:+30%以上) | — |
肥満度を見る計算式
幼児の肥満度を見る計算式は厚生労働省からリンクされている「乳幼児身体発育評価マニュアル 」(国立保健医療科学院)や日本小児科学会の「第 2 章 幼児肥満の判定法 」にある以下を用いています。
ここで出て来る「身長別標準体重」は男女別に以下の計算式で求めます。
上で見る身長別標準体重は、「身長別標準体重 =a×身長2 + b×身長 + c」といった式で求められますが、この a, b, c を乳幼児身体発育調査の結果をもと男女別に決めた結果が上の式になっています。
例えば具体的な計算例として、男の子と場合で、身長が95cm、体重14.5kg の場合、まず以下の様に身長(95cm)から身長別標準体重を求めます。
= 14.0418 (約14.0)
身長別標準体重が求まったので、続いてこの身長別標準体重と体重(14.5kg)から肥満度を以下の様に計算します。
以上から、男の子の場合で、身長が95cm、体重14.5kg では、肥満度は 約 3.3% と計算されますね。
基準値(肥満度の判定)
肥満度の判定は、上で紹介している「乳幼児身体発育評価マニュアル 」では以下の様になっています。
- 「肥満度」が「 マイナス15%以上、 プラス15%以下」となる場合を「ふつう」とする
また、日本小児科学会に見られる「幼児肥満ガイド」(日本小児医療保健協議会発行)では以下の様に細かく分類されており、ここでの自動計算ではこちらの判定を使っています。
肥満度の判定 | 対応する肥満度 |
やせすぎ | – 20%以下 |
やせ | – 15%超、+15%未満 |
ふつう | – 15%超、+15%未満 |
太りぎみ | +15%以上、+20%未満 |
やや太りすぎ | +20%以上、+30%未満 |
太りすぎ | +30%以上 |
肥満度は性別、身長別の標準体重と実測した体重と比較して、実測した体重が標準体重に対して何パーセント体重が多いかを単純に計算しているだけですが、この数値によって肥満の度合いを判別している、ということになります。
肥満度の判定に対する考え
肥満度の判定に対する考えとしては「乳幼児身体発育評価マニュアル 」(国立保健医療科学院)によれば、「本来は皮下脂肪組織の厚さを測定して肥満度の評価すべきであるが、測定方法や評価基準が決まってないため、ここで自動計算しているような方式で目安として肥満度を評価している」、というところになります。
あくまで目安としての数値であり評価である、ということになりますね。
ここで見た性別の身長体重曲線を用いた計算とは別に、カウプ指数とBMIパーセンタイル値からの幼児の肥満度の自動計算は、以下から参照してみてください。
- 18歳以上の肥満度の自動計算はこちら
- 6歳~17歳の肥満度の自動計算はこちら
- 1歳~5歳の肥満度の自動計算はこちら
- 身長体重曲線による肥満度の自動計算(この記事)
- カウプ指数とBMIパーセンタイル値による肥満度の自動計算
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