女性部下は面倒、言い訳ばかりして困る!、と嘆いている上司も多いかもしれません。
女性に限らず男性でも言い訳ばかりして、自分の非を認めない、何かあれば他のせいにする、という部下もいますが、こういったわがまなな部下の対処法や使い方はどうすればよいでしょうか?
ここでは女性部下だからどうだ、というそもそもの男性と女性の違いから、言い訳ばかりするわがままな部下の心理や対処法、その部下の使い方までしっかり見て行きましょう。
言い訳:男性と女性の違い
女性部下は言い訳が多い!と感じてますか?
でも男性部下も勿論言い訳が多い人はいますよね?
なぜ「女性部下は言い訳が多い」と感じるか。それは女性部下が全てそうだというより、全体としてそのような傾向があるかも、といったところです。
恋愛などを想像すれば分かりますが、そもそも
- 男性は攻撃型(大昔は狩りに行ってたし)、
- 女性は防御型(家で家庭を守ってたし)、
というそれはそれな長い歴史があり、女性の場合は”自分を守る”ことが本能的に男性より強く現れている、ということがあります。
いや、それ現代の話じゃないですから
とも言えますが、例えばここで恋愛の場面を考えてみましょう。恋愛の最初も、女性の場合、自分から好きになった、という事があってもそれを表には出さずに、
- 「何度も誘われたから」
- 「強引に連れていかれたから」
- 「かわいそうになったから」
など「だから仕方がない」という理由付け(言い訳)をしたりする場合も多い、と経験的に感じるところ。
男性から見ても、女性のそういった心理、行動をなんとなく分かっているから仕事においても「女性は何かと理由を付けたがる」「女性は言い訳が多い」と感じ(ある意味思い込みで)、「女性部下は言い訳が多い」と(こちらもある意味)勝手に思ったりします。
多くの女性にとってはいい迷惑な理解のされ方になりますが、まずはこういったことから「女性部下は言い訳が多い」「女性部下は言い訳ばかりする」と感じることをここで理解しておきましょう。
言い訳ばかりする人の特徴
女性に限らず、「何かうまく行かないことをすぐ他のせいにする」というのが、言い訳をする人の最もたる特徴ですが、それに加えて「ミスしても”すみません”の一言が言えない」というところもあります。
何かあるとすぐ
- 「でもxxxxだから」
- 「だってxxxxだから」
と言い訳が口に出る。いわゆる「でもでもだってちゃん」ですね。
これに女性の防衛本能を加えると、何かある前に事前に伏線をはっておく、というところあり、何か始める前に例えば「時間があまり取れないので、これ、できないかもしれません」と、事前に理由付け。
実際できなかった場合には「だから最初に言いましたよね」と言える工夫を前もってしておく、みたいなところもありますね。(女性の皆さん、すみません!)
言い訳になる場面
ここで「言い訳をする場面」を考えてみましょう。
そもそも女性部下が言い訳をする場面は何か、と言えば、
- 仕事上何かミスをする(遅刻なども含みます)、
- 目標とするところが達成できなかった、
という時です。
仕事で何かミスがあり、それを上司から怒られたりすると、「でもxxxx」「だってxxx」には始まり、基本の「すみません」(自分に非があるのを認めること)が一向に出てこない。
自分に非があることを認めない態度に上司はイライラレベルがどんどん高くなり、
- 「もういや、なんだよこの女性部下は」となって、
- つい「どうしてxxxなんだ」「なぜそうなんだ」
と問い詰めるような形になっていきます。これでは上司も女性部下もコミュニケーションが成り立たず、お互いストレスがたまるばかり。
こういった状況を打破するにはどうすればよいのでしょう?

言い訳の原因・心理的要因
言い訳に至る心理的要因
言い訳になる場面が、仕事上でミスをしたとき、であれば、当然言い訳の大元の原因は「仕事上でミスをしたこと」になりますが、この「ミスをしたこと」を自分には責任がない、それは人のせいだ、となると、そこに待ってましたとばかりに言い訳が登場します。
そこには以下のような心理的要因があげられます。
- 他人任せである
- 自分が傷つくのはイヤ
- プライドが高い
本当はxxxなのに、他の事や他の人がxxxだったから、結果私がミスをしたことになった、という他人任せな考え方。
ミスをした、でも怒られるのは嫌、自分が傷つくのはイヤ、という心の動き。
そしてミスをした、という事に対して認めることができず、自分は正しい、と思いから、どうしても「すみません」の一言が出てこない。仮にミスをしたことを認めていても、ミスをしたことを認めることを上司に対して見せたくない、というプライド。
一言で言えば、自分を守りたい、という心理ですね。こういった自己本位な防衛本能の心理から、結果として「言い訳」という形ででてしまう。
そもそも分かっていない
心理的要因意外にも、何が悪くてその結果になったか、というところが、そもそも分かってない、というのもあります。
つまり「何が分からないかが分かっていない」という状態。
こうなると、自分でも理屈にならないことを言っていると分かっていても、言い訳のオンパレードで相手を言いくるめる、という形にも表れます。
(夫婦喧嘩などに見られるパターンですね(笑))
これでは上司も部下も全く話がかみ合わず、話はどんどんあさっての方向に。周囲の社員からの「何を話してんだ、あの二人は???」と、ため息が聞こえてきそう。
NGな対応はこれ
これは女性部下に限りませんが、言い訳をする人に対して一番やってはいけないNG対応は、相手を問い詰めること。
「なんでxxxなんだ」
「どうしてxxxなんだ」
これをされると、自分が傷つきたくない、自分を正当化したい、守りたい、という思いがさらに強くなり、次々と言い訳が出てくる結果にもなりますし、毎度「また問い詰められる。今度はどんな言い訳で切行けようか」と、言い訳ばかりが目立つようにもなり得ます。
言い訳をする部下に対して、この「問い詰めること」は良い結果には結びつきづらい、結果として更なる言い訳部下を生み出す、と認識するのが言い訳部下に対応する第一歩。
言い訳に対処して女性部下を使うには
受け入れる
では言い訳の多い女性部下に対処するにはどうするか?
女性は防衛本能が強い、理由付けを求めている、としたら、それをまず受け入れる、というところに対処の突破口がありそうです。
「でもxxxだったから」と言い訳がされれば、
「そうだったんだ。それは大変だったね」とまずは受け入れてみる。
そうすることで、
- 部下の言い訳の面目もたち、
- プライドも守られ、
- 傷つくことを回避する。
受け入れられた部下からすれば、分かってくれる、という安心感につながり、心にゆとりができ、部下自身の素直な気持ちを引き出せる、というものです。
その上で大切なことは、部下自身にそのミスの原因に目を向けさせること。
「ではそういった場合はどうすればいいだろう?」
これはコーチングにもなりますが、部下自身に自分で考えさせる、ということをする。
これにより、部下は「どう言い訳しよう」という思考から、「ミスの原因に目を向ける」という思考に変わり、結果として再発防止にもなっていきます。
こういった繰り返しで、「言い訳をまず考える」という姿勢から、ミスがあった時には「まず原因を考える」という思考に変えていく、ということになりますね。
あまりにも言い訳ばかりする場合
少しの言い訳ではなく、言い訳があまりに多すぎる、という場合には、そもそも言い訳を聞かない、言い訳はスルーする、という手もありますね。
言い訳が始まったら、まず結論から言ってもらう。
- 部下「でもxxxxで...」
- 上司「いや、まず結論から聞きたいが...」
その上で、ではどうすればよかったか、という話の進め方。
この中で言い訳が出て来るわけですが、そもそも「どうすればよかったか」との問いが前提になっていることから、出てくる言い訳に対して、一緒にどうすればよかったか、を話していけば良いわけです。
ショック療法
場合にもよりますが、非常に強い言葉でショック療法というのもありますね。最終手段にもなりますが、
- 「次やったら辞めてもらうよ」
- 「次やったら、その仕事から外すから」
問答無用の一言になりますが、これでは言い訳のしようもない。逆切れで、じゃぁやめます、となってしまっては身も蓋もありませんが、一撃でノックアウトするような荒療治。
この言葉を出せるのは、部下がプライドが高く、仕事に対して負けたくない、という気持ちがある場合に限ります。
かなりきつい一言で自らの姿勢を問いただすきっかけにもなるでしょう。

ミスをさせない
「ミスをするから言い訳になる」のであれば、「ミスをさせない」、が、言い訳をしないようにする根本対策にもつながります。
簡単なミスをする、勘違いでミスをする、同じことを何度もミスする、それが言い訳につながっていると感じたら、メモをしっかり取らせる、ということをしてみましょう。
- 業務の一環として、何か伝えたこと、教えたことをしっかりメモを取らせる。
- そのとらせたメモの提出を義務付ける。
- 上司としては理解に間違いがないか、そのメモを見ることで確認をする。
適当なメモ内容で、伝えたことに対して至る所に抜けや誤解がある、これでは伝えたことの半分にもならない、などあれば、メモを見ることで正していく。
これらを通して、相互理解が高まり、言い訳の原因となるミスを出さないようにする、という工夫もできますね。
上司自身も振り返る気持ちを
部下が仕事をミスする、期限通りできない、などは、勿論部下の責任とも言えますが、それでもすべて部下が悪いのか、といえば、そうとも言えない場面多いものです。
- 果たして指示した仕事は部下の許容量内のものだったのか。
- フォローする先輩などの指導はいきわたっていたのか。
- 部下の仕事ができた後、その成果に対するフィードバックは毎回しっかりできているのか。
これらがなければ、当然のようにミスも出るし、前向きな仕事としてとらえられず、
- なんとなくやっている、
- 自らの工夫も当然しない、
- つまり、いい仕事はしないし、やる気もない、
という部下に育ちます。
部下を上手に使うには、
- 思い付きのように見える仕事の振り方や終わり方ではなく、
- こういったことが必要だから各々の仕事はこうなる、といった骨太の方針があり、
- 仕事が上がってきたら良くできたところはしっかり褒める、うまくできなかったところは一緒に考える、といったフィードバックをしっかり行う
こうしたことができれば、部下は育ち、あなたにとって使える部下になっていくでしょう。
子供も社会人もみな同じ。
いかに育てるか、というところが一番難しいものですね。

この記事のまとめ
- 男性(攻撃型)と女性(防御型)の違いから、女性部下は言い訳ばかりしている、という思い込みもある
- 言い訳ばかりするわがままな部下の心理は、
- 他人任せ
- 自分が傷つくのはイヤ
- プライドが高い
- 心理以外にも、何が分からないかが分かっていない状態もある
- NGな対応は、なんでだ、どうしてだ、と問い詰めること
- 言い訳に対処して女性部下を使うには
- 受け入れる、その上で、「ではそういった場合はどうすればいいだろう?」と原因に目を向けさす
- あまりにも言い訳ばかりする場合、言い訳はスルーして、結論から聞く。その上で、ではどうすればよかったか、という話の進め方。
- 「次やったら辞めてもらうよ」などのショック療法
- ミスをさせない、コミュニケーションが円滑になるよう、しっかりメモを取らせる
- 上司自身も振り返る気持ちを持つことも非常に大事
言い訳ばかりする女性部下。
なんだよあいつはいつも言い訳ばかりして。
そういう声も良く聞きますが、力と力がぶつかるような対応ばかりしていては、状況はいつまでたっても変わりません。
強い力出来たら受け流す。何かの武道のようですが(笑)うまく巻き込み、相手の力でくるっと倒す、というような対応をしたとするとどうなるか、といった視点で見てみると、今までとは異なる対応法も出て来るものです。
時には相手以上の力で押すことも必要ですが、部下に対する仕事の与え方も振り返り、言い訳をいかに封じ込めるか、というより、言い訳ばかりしていた部下が、知らないうちに育っていた、となるにはどうするか。その視点を持ちつつ言い訳対策していきましょう。
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